Lotus78 History & Markings – Vol.3 1976 Paul Ricard Test 2


今回は、前回に引き続き1976年11月28日から5日間に渡ってポール・リカール・サーキットにて行われた合同テストでの姿を紹介します。

写真:1976年11月28日よりテストが開始されたポール・リカール・サーキットで初めて公開されたJPS15のプレス向け写真の1枚。FILE.04で紹介する通りロータス72Eを思わせる翼弦長が非常に長いリアウィングを装備し、翼端板が幅広なものとなっている。(A BOOKSHELF


【FILE 04. PAUL RICARD TEST – Nov.1976】 v1.0
JPS15(78/1) Driver: Mario Andretti


参考資料:
・AutoSport 1977年2月15日号
・(外部リンク)
 >> 「A BOOKSHELF」
前回も書いた通り、このポール・リカール・テストはロータス78の初の本格的なテストという事で、様々な空力パーツが用意されました。今回まず紹介するのは、こちらの過激なシェイプの一台。初めてプレスに正式に公開された時の状態です。かつてのロータス72Eを思わせる大型のリアウィングが目を引きます。これはこれで格好イイなあ、なんて思ったりするのですが。

<外観上の特徴>
・インダクションボックスはリアウィングへの気流を意識したロープロファイルの物へ変更。
・これに伴い、KONIのロゴ記入位置が後方へ移動。
・リアウィングは、前端部がリアアクスル辺りまで達する程の、翼弦長が非常に長い物。
・ウィングステーも前方へ大きく伸びている。
 (このタイプのリアウィングでの走行写真は確認出来ず、結局この一度きりで姿を消す)


<改訂履歴>
・v1.0(2011/6/20) 新規作成


【FILE 05. PAUL RICARD TEST – Nov.1976】 v1.0
JPS15(78/1) Driver: Mario Andretti


参考資料:
・AutoSport 1977年2月15日号
・(外部リンク)
 >> 「A BOOKSHELF」
同じくAutoSport誌1977年2月15日号に掲載された写真から、今度は走行中の物。結局リアウィングはコンベンショナルなタイプに戻されました。テストの結果これがベストとされたのか、最終的にほぼこれに近い状態で開幕を迎える事になります。

<外観上の特徴>
・リアウィングはシーズン序盤に使用された物と同様の形状の物に変更。


<改訂履歴>
・v1.0(2011/6/20) 新規作成


ご意見、別考証・別見解など歓迎します。コメント欄をご利用ください。

– END –


2 thoughts on “Lotus78 History & Markings – Vol.3 1976 Paul Ricard Test 2”

  1. SECRET: 0
    PASS: af0b01b81c2c31e8ab7277deda45296f
     こんばんわ。77年あたりまでは実戦投入前のテスト期間が長かったり、実戦でリファインして戦闘力を上げてシーズン後半に好成績っていうに様なパターンも珍しくなかったと思うんですが、本格的なウイングカー時代になるとデビュー時点でダメなマシンはもう立て直しが効かない感じになってしまいましたよね。78は77年の開幕2戦の姿がプラモで知られている姿とかなり異なりますが、シーズン前のテストの度に姿を変えていたんですねえ(^_^;)。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    相田さん:
    お世話になっています。投稿ありがとうございました。
    70年代までは開幕が1月という今では考えられないスケジュールでしたから、もう前年の
    シーズン中にはマシンを仕上げて、シーズンが終わったら即テスト、みたいな感じが
    ありましたね。特にロータス78の場合は新機軸を盛り込んだマシンでしたから、特に
    早く仕上げていたのでしょう。
    でもその一方で77もシーズン中に絶え間ないアップデートを繰り返して、シーズンが
    終わる頃には開幕時とは全く別の形のマシンに変わってしまった程でしたから、当時の
    ロータスのスタッフのハードワークぶりが想像出来ますね。Model Cars誌に掲載された
    アンドレッティのインタビューによれば、マシンのポテンシャルがどんどん上がって行った
    ので、非常にチーム全体のモチベーションは高かったとか。
    70年代のF1はこういう事が有ったから面白かったですね。
    どのマシンもその形やメカの構造からデザイナーの思想がそのまま伝わって来る、って感じで。
    今後もよろしくお願いします。

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