カテゴリー別アーカイブ: Factory

EBBRO 1/20 Lotus72E製作? Vol.1


本日9月16日、東京・恵比寿にオープンしたRacers’Cafeにお邪魔して来ました。店内はクラシック・チーム・ロータスのグッズを始め1970年代を中心にしたF1のグッズやメモラビリアが多数ディスプレイされ、スクリーンでも当時のF1を中心としたレースの映像が流されており、オールドF1ファンには居るだけで楽しめる空間になっています。料理はパスタやピッツァを中心としたイタリアン系、勿論味もいけていて、すっかり時間を忘れて楽しませて頂きました。
さて、そんな中、今回は早速EBBROの1/20ロータス72Eについて進めます。。。


モデラーにとっては新たにキットがリリースされる度に訪れる胸高鳴る瞬間。まずパッケージを開け、そしてパーツの構成をチェックする。既にEBBROの前作、Lotus72Cを製作していたのでそのパーツとの共通部分を意識してチェック。しかしながらこの瞬間だけで満足してしまい、後は棚の肥やしにしてしまう性分の人は自分だけでは無い筈(確信)。

まず目を引くのは、1973年シーズン中盤以後の72E仕様最大の特徴であるデフォーマブル・ストラクチャーが実車同様にモノコック本体とは別パーツになっている事。1/20でこの部分を別パーツにして来たのは想定外で、嬉しいサプライズだ。

一方モノコック自体は成形色が赤からシルバーになっている事以外、72Cと同じ物の様だ。とすると72Cのサイドラジエーターカウルを多少加工して取り付ければ1972年の72D仕様にダウングレードも可能かも知れない。早くも妄想は全開だ。

今回の企画で大きな考証ポイントとなりそうなオイルタンクは1972年後半から1973年中盤まで広く使用されたタイプ。因みに72のオイルタンク及びリアウィングの構成は、実戦投入された1970年以来数え切れない程の変遷を経ており、レギュレーション変更に対応しながら1974年に一応の完成形を見るまで何度も変更が加えられた。この辺はModel Factory Hiroから発売されているジョー・ホンダ氏写真集「Lotus 72 1970-72 ( Joe Honda Racing Pictorial series by HIRO No.17)」及び「Lotus 72 &76 1973-75 ( Joe Honda Racing Pictorial series by HIRO No.18)」でそのディティールを見る事が出来る。考証には必携だ。

リアウィング及び翼端板は1973年シーズン序盤から中盤まで用いられたタイプ。フロントウィングの翼端板は1973年タイプ。従って72Dにダウングレードしたり、1973年終盤戦仕様にするには改造が必要。ただ、リアはこの翼端板をそのまま使うにしてもアンダースケール気味に見えるので、作り直す事になりそうだ。

ウィンドスクリーンは何と72C同様の少し黄色掛かった物と、そして完全なクリアの2つがセットされている。実際には(色味の違いは別として)黄色掛かっているのだが、この辺はモデラーとしての好みが反映されるところ。ちなみに自分は完全クリアを好み、72Cを製作した際にはAcu-Stionのバキュームパーツを使用した経緯があったので、これは嬉しいサプライズ。

インダクションボックスも1972年から使用された吸気口が横長のタイプと、1973年中盤以降に使用された吸気口が拡大されたタイプの2つが入っている。製作するモデラーに対して広いバリエーションの選択肢があるのは良い事だ。

ホイールは標準で用いられた4本スポークタイプ。しかし1972・73年シーズンにはスポークが無い軽量のメルマグ・タイプが幾つかのレースで用いられる事が度々有った。しかもフロント・リアの組み合わせはレースによりまちまちで、この辺の考証と、そしてどの様にしてメルマグを作るのか、、、妄想は膨らむ一方だ。

デカールは当然の事ながらJohn Player Specialのロゴは入っていない。しかし最近のタミヤのモデルには入っていないGOODYEARのロゴが見られる。ただいずれにせよデカールはサードパーティーに頼るか、または自作する事になる。因みに市場で手に入る最もリーズナブルなサードパーティーのフルデカールはTABU DESIGN製がある。GOODYEARのロゴなど?な部分もあるが細部に拘らなければ十分なクオリティを持っているので、こちらも悩み所になりそう。

…と一通りパーツをチェックした所で、果たしてこのキットでどの仕様をどの様に作るのか?と悩みながら今回は終了です。


EBBRO 1/20 Lotus72E製作? Vol.0


これまでスローペースで約2年近くロータス78の考証を連載して来ましたが、3月(かれこれ半年間も休載してしまいました)の1978年イタリアGP編(ロニー・ピーターソン追悼特集)を以て終了とし、久し振りの再開となる今回からは、新たな企画をスタートします。思えば今日はロニー・ピーターソンがイタリアで天に召されてから35年。今回の企画はそのロニーの代名詞的存在でもあるロータス72Eを、EBBRO製1/20キットで再現しようと思います。

そもそも今回の企画のインスピレーションになったのは今年の春、久し振りに横浜中華街にあるモデルショップ「BARACCA」を訪問した際、店長の南口さん(※)と「1973年イタリアGPでのロータス72E」というあまりにもピンポイントかつマニアックなテーマで、一緒に数少ない資料写真を眺めて考証を交わした事から、製作意欲が湧いたとう次第です。勿論この1973年イタリアGP仕様もこの企画の中で取り上げる予定です。

※「BARACCA」店長の南口さんは以前、雑誌「Model Cars」1999年6月号でピーターソンの72E(1974年仕様)をタミヤ1/12の72Dをベースに、素晴らしいクオリティで製作されています。店内にはその作品も展示されているので興味のある方は是非足を運んでみて下さい。また現在はModel Factory Hiroからこれまた素晴らしいクオリティのトランスキットが発売されており、ピーターソンファンのモデラーの方にはお勧めです。

タイトルでLotus 72Eを「製作?」理由があり、今回の企画はKetteringham Factoryらしく(?)このキットを眺めながら、様々な妄想と考察を交え、脱線と回り道を繰り返し、、、勿論最終的にはキットを完成させる事が目的なのですが、思いつくまま気の向くまま、考証、改造、パーツ製作、、、と、いわゆるモデルビルダー的ブログとは多少異った、妄想全開企画になるものと思います。UPもこれまた気の向くまま、不定期になる事と思いますが、次回より気長に宜しくお付き合い願います。

– END –


1/20ロータス102製作 – Vol.5


1/20ロータス102製作記、今回は最終回になりますが、デカール貼り、各部パーツの組み付け、そして仕上げについて説明します。


ボディ、ウィングと各パーツにデカールを貼り、クリアーを掛ける。5日間程度乾燥させた後、1500~2000番のペーパーとコンパウンドで研ぎ出しを行う。クリアーにはGSIの水性トップコートを愛用している。乾燥の速さと塗膜の固さでは他に劣るものの、何より塗装とデカールを傷める心配ゼロという安心感、そして毒性も臭いも少ないのがメリット。因みに何処かの本に本品は研ぎ出しが出来ないという記述があったが、ご覧の通り鏡面に近い仕上がりになる。但し欠点として、暫く指で触っていると指紋が付いてしまうので、その際はその部分を再度研ぎ出しする。


表面のキャメルイエローとコクピット内部の塗り分けはマスキングでは難しいので、カーボンデカールを塗り分けラインに合わせて貼り付けた。ついでにコクピット内部全体にカーボンデカールを貼り付ける。貼り終えたらインパネを上部に接着する。写真では判らないが、キットの102B仕様インパネに付いている半円形のアナログメーターは不要なので適当に削り取っておく。


個人的にいつまで経っても苦手なのが、このOZ製ホイールのリム部分のデカール。上手く円形に貼るのに苦労してしまうが、マークセッターを使いながら今回も何とか貼り終えた。因みに今回使用したSHUNKO製のデカールは黄色の発色がイマイチだったのと、写真では右側のスポークに貼られるチームロゴが大文字の「LOTUS」に見えた(字が小さいので実際には違うかも知れない。正しくは「Lotus」)ので、ここだけはストックしていたSTUDIO27製のデカールを使用。


タイヤは400~600のペーパーでトレッド表面のパーティングラインを消してホイールに装着した上でデカールを貼る。この時に見栄えを考慮してホイールと共にロゴがキチンと上下に来る様に揃えてやる。


以前説明した通り、フロントサスペンションはベースキットのパーツをほぼ無加工で取り付けられるので、ここは非常にスムーズに作業が進む。


これも以前に触れた通りだが、ステアリングロッドの取付位置は102Bと異なる為、ベースキットのパーツをそのまま取り付けるとステアリングロッドがやや曲がった状態になってしまう。この為、ステアリングロッドの付根部分の角度を、パーツを破損しない様に注意しながら少しづつ修正してやる。


シートベルトはミュージアムコレクション製の物を使用。但し1/18スケールと共用のせいか、全体的にややオーバースケールの感がある。パッド部分にはデカールをマークセッターを使いながら貼り付ける。


アンダートレイのエキゾーストパイプが乗る部分にアルミ箔を貼り、エンジン及びリアサスペンション部分のパーツをアンダートレイに接着する。この時、リアサスペンションのアップライトが前後左右・垂直水平方向共に真っ直ぐになる様に注意する。接着後、エキゾーストパイプをエンジン及びアンダートレイに接着する。


コクピット内にシート、シフトリンケージ、ステアリングを接着し、サイドポンツーン内にはラジエーターとダクト用フェンスを取り付けた上でボディとアンダートレイを接着。そしてフロント及びリアウィングを、これもまた垂直水平方向に注意しながら取り付ける。


タイヤをアップライトにネジ留めした後、ディスプレイケースに固定する。この時、タイヤロゴのポジジョンを調整しながら位置決めする。また、特にフロントサスペンションはアップライトに変なキャンバーが付いてしまう場合がある(今回は少し左側がネガティブに行ってしまった)ので、これもこの時に少しホイールを緩めて調整した。因みにケースはウェーブ製T-CASEのLサイズを使用。タミヤ製よりも一回り大きいのがポイント。最後にミラーと、(この写真には写っていないが)キルスイッチ、アンテナ取り付ける。キルスイッチはSTUDIO27のエッチングパーツを赤く塗装してロールバーへ左側へ開けた穴へ差し込み、アンテナは同じくSTUDIO27のウィリアムズFW16用の物をフロントノーズ後方とコクピット左側開口部の脇へ差し込む。

これで遂に1/20ロータス102の完成…と、言いたかったのが…

…実は製作も終盤に入って気が付いたのだが、リアサスペンションのアッパーアームとプッシュロッドのレイアウトが、102仕様とキットの102B仕様では異なっているという事実が判明してしまった。写真はレストアされた102のリアサスペンションだが、102B仕様ではプッシュロッドとダンパーはアッパーアームのV字の間にレイアウトされているのが、この102仕様ではアッパーアームの前方(エンジンとの間)にレイアウトされているのが判る。恐らく空力最重視の102ではサスペンションの機械効率よりもギアボックス部分の障害物を排して細くレイアウト出来るメリットが重視されたのだろう。ここの部分は時間的問題により修正出来ず、次回製作する機会に持ち越し?になってしまった。

以上、5回に渡って紹介した1/20ロータス102製作記は今回で終了です。

– END –


1/20ロータス102製作 – Vol.4


1/20ロータス102製作、前回はボディの修正まで完了しましたが、今回は塗装、そしてパーツの組立に入って行きます。


前回ホワイトサーフェーサーを吹いた各パーツを塗装する。使用するのは勿論、タミヤTS-34キャメルイエロー。尚この段階ではまだロールバーはボディに接着しないでおく。因みに写真右手前にある3枚のウィングエレメントの内1枚(真ん中)はロワー側になり、実際にはセミグロスブラックだった模様。後から一旦落として塗り直す事になってしまった。


これまでの99T~101に至るキャメルイエローのロータス達と異なり、この102ではフロントとリアの翼端板は裏側がカーボン地のままとなっているので、これに従ってセミグロスブラックに塗装しておく。


アンダートレイの内、両サイドのラジエータダクト内部は、前縁部分を除いてボディ同様キャメルイエローに塗装されていた様なので、その部分を予め吹いておく。


以前言及したが、キットのカウル後端部分を斜めに切り取り、アンダートレイ側に接着してしまう。更にこの部分は、1990年シーズン途中からカウルとアンダートレイの接続面が垂直になっていたものを、カウル状のパーツを使用して緩やかに整形している(パットマン・ディフューザーと同様の発想で、コークボトル部分の気流をスムーズにする狙いか?)ので、エポキシパテを使って後端のエッジ部分を除いて全体的に緩やかな面を構成する様に変更しておく。


塗装したボディからシンナーが抜けるのを待つ間に、エンジン/トランスミッション/リアサスペンション部分の組立。基本的にはマニュアルの指示に従ってベースキットのパーツを組み付けて行くだけだが、やはりここも事前の擦り合わせが必要。因みにロワアームのフロント側ピックアップポイント(赤○部分)は、アーム先端のスナップが入る部分のモールドが埋まってしまっているので、塗装前にドリルで開穴しておく必要がある。それ以外は特に問題無くベースキットのアーム類を使用して問題無くリアのアップライト組立までが終了する。


ところが、アンダートレイ中央に入っている固定用のガイドに完成したギアボックスのパーツ差し込んでみたところ、随分と右方向に曲がって取り付けられてしまう事が判明(ディフューザー側からみると、ギアボックス後端が左に寄っている)。この為、ガイドは前端部分を除いてむしり取った上で、エンジン/ギアボックスをアンダートレイに固定する際には、慎重に位置を調整する必要が出てしまった。


アンダートレイの塗装が完了した状態。中心に走っていたエンジン/ギアボックス固定用のガイドをむしり取った状態がお分かり頂けるか。またこの時に、ディスプレイケースに固定する為の穴を開けておく。

今回はここまで。次回はいよいよデカール貼付、そしてコクピット等の装備の工作に入ります。


– END –


1/20ロータス102製作 – Vol.3


今回で3回目になる1/20ロータス102製作記、今回よりいよいよキットの製作に入って行きます。


今回のロータス102製作の為に用意したアイテム。右は言うまでもなくベースキットとなるタミヤのロータス102B。タミヤは1991年にチーム・ロータスがピーター・コリンズ体制で全くのゼロからの再スタートを切った際、最初にスポンサーになった企業で、このキットはそのスポンサードを記念して発売されたキット。そしてその左にはSTUDIO27製の同キット用エッチングパーツセット。今回フロント/リアウィングの翼端板や、その他諸々を利用する予定。そしてその手前にはSHUNKO(俊光)製の102用デカールセット。前回紹介した通り、キット付属のデカールも品質は良好で充分使用に堪えるのだが、SHUNKO製はブルーの色調がキット付属の物よりも明るく自分好みなので、敢えてこちらを使用する事にした。


先ずはマニュアルの指示通り、ベースキットのコクピット部分のパーツをモノコックに合わせて削り込む。但しマニュアルではベースキットと同じく、インパネをフロント側のバルクヘッドに固定する様に指示しているが、今回はインパネをモノコック裏側に直接接着してしまう事にした為、完成後はまず見えないバルクヘッド上部は思い切ってカットしてしまう事にした。


右ラジエーターのエアアウトレット部分は、そのまま組み立てると内側リア寄りにパーツの厚みの分だけ段差が出来てしまうので、エポキシパテを使ってなだらかに整形。同時にフロント側はヤスリを使って薄く削り込む。ロールバー右側にはインターコムのコネクタを格納する四角形の窪みが有るのでこれを再現(赤○部分)。リアカウルのウィングレットもヤスリとペーパーを使って薄く削り込む。


特徴的なバットマン・ディフューザーも、垂直になっているスプリッター部分を中心に薄く削り込む。逆に上部の曲面部分は元々それなりに厚みが有る部分なので、形を整える程度で十分。また、ハンドメイドキット故にエッジ部分が甘くなっているので、ヤスリとペーパーを使って全体的にシャープになる様、形を整える。


モノコック部分を#500のサーフェーサーとペーパー掛けをしながら形を整える。同時にフロントサスペンション取付部分の穴を、パーツがストレス無く入る様に形を整える。またこの際、前回紹介した通りステアリングロッド部分の穴が102B仕様になっていた部分を修正、正しい位置に穴を開け直す(赤○部分)。


折角キットに付属していたリアカウルのウィングレットだったが、形状がどうしてもコークボトル部分の曲面にフィットしなかった為、結局プラバンで作り直す事に。ラジエーターアウトレット部分のパーティングラインは、直線的になる様に引き直し、エッジ部分もシャープになる様に加工したたつもりだったが、どちらもベース部分の甘さがやや残ってしまった。


フロントウィングの翼端板はSTUDIO27のエッチングパーツをベースに、プラバンで延長部分の曲面を作り、更に隙間をエポキシパテで埋めて自作。塗装後にスカートを追加してやる。


一方リアウィングの翼端板はSTUDIO27のエッチングパーツをそのまま利用。因みに本作品は、本当は空力至上マシンである102らしく、リアウィングはローダウンフォース仕様かつ翼端板は前後長の短い(幅が狭い)高速サーキット仕様にしたかったのだが、この中・低速サーキット仕様のエッチングパーツを活かす為、ポルトガルGP仕様として製作する事にした。


ミラーはベースキットの物を使用するが、この支柱もカッターの刃を立てて薄く削り込む。但し支柱には元々多少の厚みが有る為、紙の様にペラペラになるまでにはせず、程々に留める。


フロントウィングのメインエレメントは、ノーズ部分との隙間を埋める為、#500のサーフェーサー掛け時に予めノーズに固定してしまった。ここまで完了したらホワイトサーフェーサーを吹き、塗装準備が整った。因みにベースキットのパーツを流用するミラーやリアウィングのエレメントも、同時にホワイトサーフェーサーを吹いておいた。

今回はここまでになります。この後いよいよキャメルイエローへの塗装、そして車体側パーツの製作に取り掛かります。

– END –