EBBRO 1/20 Lotus72E製作、殆ど製作記らしい記事も無いまま、今回はホイール、特に1972-1973年シーズンにしばしば用いられた「メルマグ」と呼ばれるディッシュ型ホイールについて書きます。今回Ketteringham Factoryが製作する(予定)5台中3台(1台はリアのみ)がメルマグ・ホイール装着仕様になっている為、ここは避けて通れない道です。しかしこれまでの模型作りの経験の中で数々の改造やスクラッチをして来ましたが、ホイールの自作や改造は行った事が無く、今回もまた何をどうすれば良いのか、、、と悩みながらのスタートでしたが、最後には予想外に呆気なく終了してしまいます。
左の写真は1973年ブラジルGPにおいてエマーソン・フィッティパルディがドライブした72D/7。前後ともにメルマグ・タイプのホイールを装着している。尚、同GPでチームメイトのロニー・ピーターソンは通常タイプのホイールを使用していた。(Autosport)
ちょっと写真映りが悪いものの、こちらはEBBROキットのホイールで、左がフロント用、右が2ピースになっているリア用。キットの物は4本スポークタイプだがメルマグはスポークの無いディッシュタイプである為、基本的な工作過程はこの4本スポーク部分をセンター部分をくり抜いた円盤状のパーツで埋め、隙間をパテで充填するのが常道か?となるとプラ版か何かを正確に円形に切り抜き、さらに違和感無く隙間を埋めるのだが、円形パーツだけにこれがまた簡単そうで難しそう。さて、どうしよう、、、
ハタと思い付いて久々に足を向けたのが東京都足立区にあるモデルショップ、「Barchetta」。ご存知の方も多いと思うがご覧の通り店舗はModel Factory Hiroさんの社屋の1Fにある。このブログのトップにも書かせて頂いている通り、Ketteringham FactoryはHiroさんと共にいつも何かとお世話になっている次第(訪れたのは夕方だったので写真が暗くてスミマセン)。
いつもお世話になっている店長の奥様の許可を頂き、店内を撮影させて頂いた。まずはカウンター近くのショーケースにはあの「Model Cars」2012年5月号にてKetteringham Factoryの写真と共に紹介されたあのHiro製1/12 Lotus79の実物完成品が展示されている。自分もいつかこの様な素晴らしいクオリティで完成させたいものだ。
こちらはそのすぐ右にある、同じくHiro製1/12ロータス77日本GP仕様トランスキットの完成品。奥にはロニー・ピーターソンのフィギュアも見える。
更に店内の壁一面を占拠する巨大なショーケースには、主に1/20F1を中心とする店長自身による完成品が文字通り所狭しとディスプレイされており、その数およそ300台(数えた訳ではないが、たぶんその位は確実にある)。どれも本当に素晴らしいクオリティで、1台づつ眺めていると時間があっという間に経ってしまいそうだ。
で、模型鑑賞もそこそこに、今回の目当てはここ、ジャンクパーツコーナー。主にNG物のアルミホイールのパーツが、サイズやデザインのバリエーションも豊富に、大量に埋もれている。ここから72Eのフロント/リアにフィットしそうなリムを探し出す。果たしてゴミの山か、宝の山か。。。探し出す事およそ30分(いや、もしかすると1時間位経っていたか?)、長々とお邪魔させて頂いて有難うございますm(. .)m
やはり流石のBarchetta、ゴミの山などであろう筈が無い。見事72Eにフィットしそうなパーツを見付ける事が出来た。写真のリムは左がフロント側、右がリア側。リア側は幾つか形状にバリエーションがあったので、とりあえず一番良さそうな物を後でチョイスする事にした。そして嬉しいサプライズは真ん中のパーツで、これはブレーキディスクか?ハタと思い付き、このパーツをリムの中にはめ込んでみると、、、
何と何と!細かい部分の形状こそ若干の相違があるものの、殆どメルマグになったではないか!しかもタイヤとのマッチングも完璧だ。あとは内側のオフセットをキットのホイールと同じくなる様に調整する必要があるが、こちらは後でセンターに通すシャフトと、その周りにプラのパイプを通して長さを調整してやれば良さそうだ。
…という訳で、前回紹介した、苦労の連続だったオイルタンクのサブフレーム製作kから一転、今回はラッキーな形で幕を閉じる事となりました。めでたし、めでたし。
さて、次回は何に手を付ける事になるのか、まだ何も考えていませんが、次回も宜しくお願い致します。
– END –