1/12 Lotus 72C Decals by Bestbalsakits


去る2月に掲載したMMK社製ロータス72Cトランスキットの紹介記事にて、Bestbalsakitsのデカールについて言及したところ、何とそのBeskbalsakitsから直々にデカールのレビューをして欲しいとのオファーを頂きました。

先ずはBestbalsakitsについて紹介しますと、ベルギーに拠点を置くモデルショップサイトで、新品・中古を問わず世界各国のスケールカーモデルを幅広く取り扱っており、特にコレクターズアイテムとも言えるキットやディティールアップパーツ、デカール等の品揃えが充実しており、Ketteringham Factoryでも過去にオリジナルデカールやパーツを購入した事があるお勧めのショップです。
ではその1/12ロータス72C用デカールをレビューしていきたいと思います。

image1こちらが商品全体で価格は26ユーロ(送料別)。インストラクションは付属しておらず、同社の商品ページからダウンロードする事になっているので注意。念の為こちらにリンクを掲載しておく。
尚、右端の「TREFFPUNKT JOCHEN RINDT SHOW ’69/’70」のデカールは以前は販売されていなかったが、現在は付属している。

FDB2C593-4EB8-497F-B390-2BB639749816比較の為に先日紹介したMMKの付属のデカールの全体写真もこちらに掲載しておく。尚レビューの時には見逃していたが、こちらのデカールは透明デカールの上にベタで印刷されているので、使用時には自分でカットする事になる。場合により一概に悪いとは言えないが、タイヤ他ゴールドのストライプ部分のカットには苦労しそうなので、ここではBeatbalsakitsの方に大きなアドバンテージがある。

image2こちらはゴールドを含まない部分。カーナンバーはヨッヘン・リントのドライブで72初優勝を飾った1970年オランダGPの10、エマーソン・フィッティパルディ初優勝の1970年アメリカGPの24(ノーズ部分に貼られたワトキンス・グレン独特の車検合格証も含まれている)、フィッティパルディが3位入賞した1971年イギリスGPの1、レイネ・ウィセールが5位入賞を果たした1971年カナダGPの3が入っている。尚キットでは赤のボディカラーの上に貼付するので白の隠蔽力が気になるところだが、MMKの物よりも若干強そうに見える。赤のトーンは両者ほぼ同じだ。

image3ゴールドのトーンもMMKとほぼ同じく見えるが、大きな違いは青の部分。MMKはやや明るく鮮やかな感じだがこちらは濃く渋めのトーンとなっている。

image2 (1)ファイアストンタイヤのデカールは透明部分もタイトになっていて良い感じだ。但し実際にタミヤの72Dをベースに使用する場合はタイヤ側面のロゴのモールドを削り取って使う事になるので、それはそれで大変な作業だ。

…こんな所でしょうか。先に触れた通りMMKの方は透明部分のカットというハードルがあるので、実際に製作する場合はBestbalsakitsのデカールを使う事になるのかも知れません。尚、同じ構成でエーダイ/ENTEXの1/8用デカールも販売しているので、これを72Cに改造しようという猛者の方(!)も是非利用してみては如何でしょうか。(笑)


パーツ型取り中 その3


予定よりも1ヶ月以上遅れてしまったがエブロ72用のパーツの型取りが漸く完了した。

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こちらは1972年〜1973年序盤の72D用のサイドポッドやエキパイやオイルタンクなど。

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こちらはそれ以後、1973年仕様のウィングサポートやらオイルタンクやら。ウィングサポートは結構細いロッドの塊だが、ちゃんと抜けてくれるだろうか?

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こちらは1974年仕様のウィングサポートやらオイルタンクやら。

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こちらはフロント、リア用のディッシュタイプホイール。ホイールはいつも気泡に悩まされるのだが、今回は果たしてどうなるか。


1/12 Lotus 72C Transkit by MMK


イタリアのMMK Modelsより、1/12 Lotus 72Cのトランスキットが発売になりました。ベースキットは勿論タミヤ1/12のロータス72Dで価格は95ユーロ(購入方法はリンク先のFacebookページより参照下さい)。
Ketteringham Factoryでは早速このキットを入手したのでレビューしてみたいと思います。


2EBBCC6F-B015-4090-9447-515CE2CF8F76先ずはメーカーによる完成サンプル。自分はエブロの1/20で製作した1970年アメリカGPでのエマーソン・フィッティパルディ初優勝車としている。

65C1D8B1-0031-4278-86EC-C8FADE1BB8E5こちらがメーカーによるキットの全容。レジン製の各種パーツにエッチングパーツ、バキュームフォームのウィンドシールド、デカールである。その他インストラクションや資料写真が収録されたDVDが付いている。

68723E1A-0DCD-4E80-A224-B0EC2094EE07では、実際に到着したパーツをチェック。先ずレジンパーツはウィンドスクリーン基部、オイルタンク、インダクションボックス、ホイール、フロント/リアウィング等。キャストの質は全体的には悪くないが、やはりハンドメイドの限界はあるのは仕方ない所(因みにインダクションのパーツには残念ながら大きな気泡が出来ていた)。オイルタンク、ホイール、オイルクーラーはタミヤの49Bのコピーと思われる。ウィンドスクリーンには上部に透明パーツを固定するガイドが付けられているが、表から見えてしまうのでこれは必要なかったか。左側に写っている三角形のパーツ2つはフロントノーズのNACAダクトの裏側部分。NACAダクト自体はキットに含まれているマスキングシートをガイドに自分で開穴しなけばならないが、この部分こそキット化して欲しかった(・_・; 72Dと異なるノーズ下面部分も省略されている。

54752660-6839-4FD2-8330-AC60A3F21CC3一番悩ましいのはタイヤだ。キットには御覧の様なトレッドパターンのエッチングパーツが付いてるが、果たしてコレを歪み無くキレイな正円に曲げてベースキットのタイヤに貼り付けられるのか、とても自信が無い。となるとタミヤのフェラーリ312Bからタイヤをコンバートする方法も有るが、トレッドパターンの違いからオランダGPなど1970年序盤の仕様しか再現出来ない事になる。これはやってみてどうなるかだ。

3BE34D77-4004-446E-A23E-4EA25087C97Eもう一枚のエッチングパーツにはリアウィング翼端板始めリアエンドのパーツが入っている。因みにインストラクションを見てもリア周りやウィングサポートの処理についてはよく分からなかった。まあ自分で考えて適当にやっとけ、という事なのだろう(笑)。

FDB2C593-4EB8-497F-B390-2BB639749816デカールは透明デカールの上にプリントされている模様。マイクロドライプリンターではなくシルクスクリーン印刷の様で、白の発色もしっかりしている。これまではBestbalsakits.comあたりのデカールを購入する事を考えていたが、これは十分使い物になりそうだ。


トランスキットとはフルキットとは違い、ある程度の自作部分は有るのは十分承知であるものの、一番のポイントだったフロントノーズ部分が無かったのは何とも残念でした。しかしビッグスケールの割には価格もそこそこなので、まあ持っていて損は無い感じのキットでした。これまで何人もの先人がトライした1/12の72C化ですが、このキットによりその完成がややハードルが下がった事は間違い無さそうです。


パーツ型取り中


ホイールとその他パーツを型取り中。

まずはパーツを型に配置。
実はこの作業が一番重要で、ただ置けば良いというモノではなく、後にレジンを流し込んだ際にパーツの隅まで気泡無くレジンが行き渡るかが決まる。

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型にパーツを配置したら、シリコーンを型に流し込む。

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かつてF1の歴史に伝説を刻んだチーム・ロータスのFマシンについて、その詳細、マシン考証、模型制作を通じて紹介します。