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SHAPEWAYS 3Dプリントパーツ


一年以上更新が滞った後のいきなりの連投です(笑)

既にご存知の方も居るかも知れませんが、先日ネット検索していて思いもかけず当たったSHAPEWAYSというサイトで、半ば衝動的に商品を購入しました。このSHAPEWAYSとは、3Dモデリングのショップがその作品を持ち寄って販売しているサイトで、注文を受け付けるとそのショップがデータを出力して配送する仕組み。今回購入したカーモデルのディテール/コンバージョンパーツだけでなく、幅広い商品を扱っている様ですので、興味を持った方は是非、自身の好きなジャンルで検索してみては如何がでしょう。

利用方法は英語という以外特に難しい事も無く、他のECサイトと同様にクレジットカードで購入出来、商品は発注後2週間程度で到着しました。

ではここで、今回購入したパーツを紹介します。

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まずこちらはエブロの1/20ロータス49Bをベースに1968年モナコGP等で使用されたダックテール仕様にするパーツ。これだけでほぼ足りると思われる。

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続いてタミヤの1/20ロータス102Bを102にするランボルギーニV12エンジン。但し102Bを102にするのは他にも沢山やる事は有るが、一番の難関と言って良いエンジンが有るだけでもフルディティールへのハードルはかなり下がるので、コレは有難い。

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よく見るとカムカバーのクライスラーやランボルギーニのロゴもしっかりモールドされている。

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続いてはタミヤのロータス107B用ヘッドレストと107C用のフロントサスカバー。107Bキットのヘッドレストは107と同じになっているので、ただエポキシパテを丸めて作ろうかなと思っていたのだが(笑)。107Cは1994年に導入されたアクティブ・サスペンション禁止のレギュレーション変更により、通常のコイルスプリングを収める為のバルジが追加されている。

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最後は、TAGポルシェやホンダV6ターボ、そしてフォードHBエンジンをディティールアップするデスビ。コードを通す為の穴がしっかり貫通していて、作業は楽そう。

個人的にいつか3Dモデリングは身に付けたい技ではありますがいかんせんハードルが高いので、自分の様なガレージキットにもならない超ニッチな「有りそうで無かった」を叶えてくれるサイトと言え、とても良い買い物が出来ました。

– Ends –


1/12 Lotus 72C Decals by Bestbalsakits


去る2月に掲載したMMK社製ロータス72Cトランスキットの紹介記事にて、Bestbalsakitsのデカールについて言及したところ、何とそのBeskbalsakitsから直々にデカールのレビューをして欲しいとのオファーを頂きました。

先ずはBestbalsakitsについて紹介しますと、ベルギーに拠点を置くモデルショップサイトで、新品・中古を問わず世界各国のスケールカーモデルを幅広く取り扱っており、特にコレクターズアイテムとも言えるキットやディティールアップパーツ、デカール等の品揃えが充実しており、Ketteringham Factoryでも過去にオリジナルデカールやパーツを購入した事があるお勧めのショップです。
ではその1/12ロータス72C用デカールをレビューしていきたいと思います。

image1こちらが商品全体で価格は26ユーロ(送料別)。インストラクションは付属しておらず、同社の商品ページからダウンロードする事になっているので注意。念の為こちらにリンクを掲載しておく。
尚、右端の「TREFFPUNKT JOCHEN RINDT SHOW ’69/’70」のデカールは以前は販売されていなかったが、現在は付属している。

FDB2C593-4EB8-497F-B390-2BB639749816比較の為に先日紹介したMMKの付属のデカールの全体写真もこちらに掲載しておく。尚レビューの時には見逃していたが、こちらのデカールは透明デカールの上にベタで印刷されているので、使用時には自分でカットする事になる。場合により一概に悪いとは言えないが、タイヤ他ゴールドのストライプ部分のカットには苦労しそうなので、ここではBeatbalsakitsの方に大きなアドバンテージがある。

image2こちらはゴールドを含まない部分。カーナンバーはヨッヘン・リントのドライブで72初優勝を飾った1970年オランダGPの10、エマーソン・フィッティパルディ初優勝の1970年アメリカGPの24(ノーズ部分に貼られたワトキンス・グレン独特の車検合格証も含まれている)、フィッティパルディが3位入賞した1971年イギリスGPの1、レイネ・ウィセールが5位入賞を果たした1971年カナダGPの3が入っている。尚キットでは赤のボディカラーの上に貼付するので白の隠蔽力が気になるところだが、MMKの物よりも若干強そうに見える。赤のトーンは両者ほぼ同じだ。

image3ゴールドのトーンもMMKとほぼ同じく見えるが、大きな違いは青の部分。MMKはやや明るく鮮やかな感じだがこちらは濃く渋めのトーンとなっている。

image2 (1)ファイアストンタイヤのデカールは透明部分もタイトになっていて良い感じだ。但し実際にタミヤの72Dをベースに使用する場合はタイヤ側面のロゴのモールドを削り取って使う事になるので、それはそれで大変な作業だ。

…こんな所でしょうか。先に触れた通りMMKの方は透明部分のカットというハードルがあるので、実際に製作する場合はBestbalsakitsのデカールを使う事になるのかも知れません。尚、同じ構成でエーダイ/ENTEXの1/8用デカールも販売しているので、これを72Cに改造しようという猛者の方(!)も是非利用してみては如何でしょうか。(笑)


1/12 Lotus 72C Transkit by MMK


イタリアのMMK Modelsより、1/12 Lotus 72Cのトランスキットが発売になりました。ベースキットは勿論タミヤ1/12のロータス72Dで価格は95ユーロ(購入方法はリンク先のFacebookページより参照下さい)。
Ketteringham Factoryでは早速このキットを入手したのでレビューしてみたいと思います。


2EBBCC6F-B015-4090-9447-515CE2CF8F76先ずはメーカーによる完成サンプル。自分はエブロの1/20で製作した1970年アメリカGPでのエマーソン・フィッティパルディ初優勝車としている。

65C1D8B1-0031-4278-86EC-C8FADE1BB8E5こちらがメーカーによるキットの全容。レジン製の各種パーツにエッチングパーツ、バキュームフォームのウィンドシールド、デカールである。その他インストラクションや資料写真が収録されたDVDが付いている。

68723E1A-0DCD-4E80-A224-B0EC2094EE07では、実際に到着したパーツをチェック。先ずレジンパーツはウィンドスクリーン基部、オイルタンク、インダクションボックス、ホイール、フロント/リアウィング等。キャストの質は全体的には悪くないが、やはりハンドメイドの限界はあるのは仕方ない所(因みにインダクションのパーツには残念ながら大きな気泡が出来ていた)。オイルタンク、ホイール、オイルクーラーはタミヤの49Bのコピーと思われる。ウィンドスクリーンには上部に透明パーツを固定するガイドが付けられているが、表から見えてしまうのでこれは必要なかったか。左側に写っている三角形のパーツ2つはフロントノーズのNACAダクトの裏側部分。NACAダクト自体はキットに含まれているマスキングシートをガイドに自分で開穴しなけばならないが、この部分こそキット化して欲しかった(・_・; 72Dと異なるノーズ下面部分も省略されている。

54752660-6839-4FD2-8330-AC60A3F21CC3一番悩ましいのはタイヤだ。キットには御覧の様なトレッドパターンのエッチングパーツが付いてるが、果たしてコレを歪み無くキレイな正円に曲げてベースキットのタイヤに貼り付けられるのか、とても自信が無い。となるとタミヤのフェラーリ312Bからタイヤをコンバートする方法も有るが、トレッドパターンの違いからオランダGPなど1970年序盤の仕様しか再現出来ない事になる。これはやってみてどうなるかだ。

3BE34D77-4004-446E-A23E-4EA25087C97Eもう一枚のエッチングパーツにはリアウィング翼端板始めリアエンドのパーツが入っている。因みにインストラクションを見てもリア周りやウィングサポートの処理についてはよく分からなかった。まあ自分で考えて適当にやっとけ、という事なのだろう(笑)。

FDB2C593-4EB8-497F-B390-2BB639749816デカールは透明デカールの上にプリントされている模様。マイクロドライプリンターではなくシルクスクリーン印刷の様で、白の発色もしっかりしている。これまではBestbalsakits.comあたりのデカールを購入する事を考えていたが、これは十分使い物になりそうだ。


トランスキットとはフルキットとは違い、ある程度の自作部分は有るのは十分承知であるものの、一番のポイントだったフロントノーズ部分が無かったのは何とも残念でした。しかしビッグスケールの割には価格もそこそこなので、まあ持っていて損は無い感じのキットでした。これまで何人もの先人がトライした1/12の72C化ですが、このキットによりその完成がややハードルが下がった事は間違い無さそうです。