1/20ロータス102製作 – Vol.2


1/20のロータス102は現在どこのメーカーからもフルキットは発売されていない為、最も一般的なのはタミヤから発売されているロータス102Bをベースにするのが常道となるでしょう。そして当然?この事を見越してこれまで幾つかのトランスキットが、熱意あるプライベーターから散発的に発売されて来ました。Ketteringham Factoryでも過去にこれらのキットを目にして来たのですが、今回製作するのはその中でも現在のところベストキットと言える、日本のプライベーターNobulandから昨年登場したトランスキットで、今回はこのキットの内容をチェックしながら紹介したいと思います。

日本のプライベートメーカー、Nobulandから発売されている、「T102 1990 Rd.15 JAPAN」。F1のガレージキットも近年STUDIO27とModel Factory Hiroの「2大勢力」が、CAD/CAMと本格的な生産設備を駆使して素晴らしいクオリティのキットをリリースし続けているが、そんな中でもこの様な熱いプライベーターが頑張っているのは嬉しい限り。ハンドメイドのキット故、クオリティでは当然これらメーカーのキットからは数段劣ってしまうが、それでも随所にこだわりと作りやすさへの配慮が見られる。価格はやや高いが、これまで発売されて来た同種のトランスキットとは一線を画す内容となっている。

こちらはレジンパーツ。ボディは、モノコック、フロントノーズ、リアカウルが一体成型されている。また同種のキットでは恐らく初めてのポイントとして、ロールバーと左ラジエーターアウトレットを別パーツで構成しており、またエンジンとギアボックスもベースキットの流用ではなく新たにパーツを起こしており、加工不要としているのが素晴らしい。

メタルパーツはフロントウィング(本体、フラップ、翼端板)に加えて左ラジエーター、リアカウルのウィングレット、エキゾーストパイプと日本GPのジョニー・ハーバート仕様の変形ステアリング。因みにエキゾーストパイプをベースキットから流用しないのもこのキットが初めてと思われる。

デカールはこれまではSTUDIO27がイベント用として発売していたデカールを使うのが常道だったが、このキットでは初めてフルデカールを付けている。品質も良さそうだ。

次にボディ部分のチェック。表面は概ねスムーズでレジンの気泡も無く、クオリティは良好。ただ残念ながらフロントのステアリングロッドの位置(写真赤○部分)が102B仕様になっているので、ここは修正が必要。

左ラジエータアウトレットはダクト部分と共に別パーツで構成されている。エッジ部分が甘いのはハンドメイド故に仕方の無いところ。カウル後下端(写真赤△部分)は、キットでは黒塗装とする事を意図したものと思われるが、本来はアンダートレイと一体になっている部分なので、後に切り落としてアンダートレイに接着することにした。

エンジンカウル部分は後方に向かってやや広がった形状をしている。実車ではもう少し上面から見て直線的になっている様にも見えるが、イイ感じな形状になっているのでとりあえず修正はしない事にした。

このキットで最も素晴らしいと思うのは、フロントサスペンションの取付部分をベースキットと同じ形状にして、ベースキットのパーツを無加工で取り付けられる様に工夫している事(当然、多少の擦り合わせは必要)で、組み立て易さへの配慮が行き届いている。

では、いよいよこのキット製作に入りますが、今回はここまで。

– END –


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