相変わらず気まぐれな更新のこのサイトですが、相変わらずエブロ72Eは大量の未完成品が放置されている状況の中、新たにSHUNKO(俊光)1/20ロータス109を製作しましたので、その製作記第一回目となります。
今回製作した俊光のキットは2005年頃に初版がリリースされた、タミヤのロータス107Bのパーツを使用するトランスキット。2009年頃にホワイトメタルの翼端板等のパーツがエッチング化され、新たにイタリアGPのローダウンフォース仕様のリアウィングエレメントが付属、レジンの材質も変更され、そして新たに専用デカールと共に再版された。キット自体はとうに絶版となっており入手不可となっているが、デカールはその後リニューアルされており、2019年時点で市場に流通しているのはこのリニューアル版。今回製作するのは暗いグレーの成型色をした初版のレジンパーツ(再販物は明るいグレー)に再販物のエッチングパーツ、現行版のデカールを使用。
こちらがそのデカール、左が旧版、右が現行版(申し訳ないと思いつつ画像はそれぞれネットから拝借…)。配置が全面的に変更されているが、既に旧版は手放してしまった為にデザインや材質の違いはよく判らないが、少なくともフロントノーズの黄色は現行版には含まれていない。
実はもう何年前の事だかすら覚えていないのだが、一度手付だけはした模様で、リアタイヤ直前のフェアリングは既に今回製作する1994年オーストラリアGP仕様に合わせてカットしていた。ジャンクとなっているロータス107Bのギアボックスとリアウィングのパーツでフィッティングしてみる。
こちらがその1994年オーストラリアGPでアレッサンドロ・ザナルディ車で実際に使用されたリアウィング翼端板。同レースはF1優勝79回、ワールドチャンピオン獲得7回の名門であるチーム・ロータスにとって最後のレースとなった。前方にウィングレットを装着したこの翼端板はこのレースでのみ使われた。またカーナンバー12はこのレースのみザナルディが使用した。ザナルディのサインは2009年11月1日岡山国際サーキットにて開催されたWTCCのパドックにて貰った物。
今回唯一と言って良い改造箇所である、リアウィングのウィングレット付き翼端板を自作する為、目の前にある実物を使用して図面を引く。まあワンオフなので方眼紙に手書きでOK。
改造のベースにはジャンクとなっている翼端板を使用するが、ここではタミヤのロータス107から下部のサポート部分を切り取った物を使う。107Bでなく107なのは、107が活躍した1992年はレギュレーションでのリアウィング最大高が1000mmと1993年よりも50mm高く、その分前縁の垂直部分が長い(1/20だと2.5mm)のがその理由。
これを2.5mm切り詰めて図面に合わせて貼り合わせる。先程の107を使用した理由は、この上の部分を長く取りたかった為。
更にこれを図面に合わせて切り出したプラ板と合わせる。プラ板は御覧の通り2枚重ねて曲げ加工もしておく。あと写真には載っていないが、小さな翼端板も同様にプラ板を2枚貼り合わせて製作。
更にこれをまたプラ板を使って翼端板に張り合わせ、エポキシパテで形を整える。
エレメントを合わせながら仮組してみる。前方に伸びたウィングレット支持部分が少し内側に折れ曲がっているのがお判り頂けるか。この左右の間隔がが3枚目写真にあるカットしたフェアリングの幅に合うようにする。
サフを掛けつつ、エレメント固定部分にそれらしくピンバイスで穴開け。かなり実物の雰囲気に近いものになって満足した所で、今回はひとまずここまで。
– END –